ポートランド演奏旅行 第5日目
11月20日
〜自由な一日〜
10時半頃、目が覚めた。というか、アラームに起こされた。 BAN氏はいない。もうどこかへ出かけたようだ。 今日は1日、完全な自由行動の日。みんなそれぞれどこかへ出かけたようだ。 シャワーを浴びていて、昨夜の暴飲暴食のツケを思い知る。 首・背中・ちょっと言えない部分など、カラダのあちこちに肉がついてしまった(爆) これがビールの水分であることを、切に祈る・・・。 「あの朝メシ」のおかげで、さすがに何か食べる気にはならない。牛乳を1杯だけ飲んで出発した。 そういえば、シアトルへ行くと言っていた連中はどうしたんだろう? ちょっと気になったが、彼らの部屋の番号がわからなかったので、連絡しようがない。 まあ、そのうち判るだろう(笑) |
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牛乳の栄養表示。こちらでは、ほぼ全ての食品に 「脂肪由来のカロリー」が表示されている。 |
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今日は誰かと出かけるような約束はしていない。完全な単独行動だ。 まずは、マニアックなCDを求めてCDショップへ。昨日、亜子姐さんに教えてもらった店だ。 ポートランド中心街を横断するSt.Burnsideを東に34th行った所と西に23rd行ったところの2ヶ所。 東西へ大きく移動するため、バスが威力を発揮するのだ。 バス乗り場までのんびり歩いていき、東へ向かうバスを待つ。 気温は低いが、今日は天気がいいので日差しが暖かい。いい休日だねえ。 しかし、10分、20分と待っても東へ向かうバスが来ない。 反対方向のバスは何台か通ったのだが。 先に西方向へ行こうとも思ったが、そっちへ行った途端に東方向のバスがやって来るに決まっている。 オレの人生、いつもそうだからなあ・・・・。 さらに待つこと10分以上。やっとバスが来た。 乗ったのはいいが、今度は降りる停留所がわからない。 住所を良く見ながら降りる場所を判断するしかない。行き当たりばったりの旅だ(笑) 思い切って降りた場所は、まあまあ近いところだったらしい。少し歩くと目的位置に到着した。 |
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レトロな雰囲気の路面電車。 こういうのに乗ってみれば良かったなあ。 |
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「Music Millenium Classic」。亜子姐さんのおススメの店だ。 おそらく、オレが求める種類のCDを最も多く置いているのでは、と思われる。 入ってみると、ものすごい量のCDが積まれていた。 とりあえず、トロンボーン関係のCDだけでもかなりの枚数だったのだが・・・。 残念なことに、ほとんどが既に持っているCDであった(爆) それでも1枚の値段が15〜16ドル程度。オレが日本で買った輸入モノよりも、500〜600円は安かった。 ここで買っていれば、いくら浮いたことか、などと考えているうちに、掘り出し物を発見。 以前ヤフオクで6000円出しても落とせなかった、ベッケがサックバットで参加しているCD。 マジで感動したぞ! 他にも、いつか買おうと思っていたアレッシのソロCDを2枚購入。安かったしー。 この店のスゴイところは、これらの新品CDの他にも、同じくらいの規模で中古CDを置いているところ。 「今回はトロンボーン関係のCDだけ購入」というルールを定めていなかったら、何枚買っていたことか。 いろいろ見て回ること、3時間くらい。さすがに疲れてきたので、お会計。 レジに行くと、「日本の方ですか?」と妙に流暢な日本語を話す店員に遭遇。 彼は何年間か三重県に留学していたらしい。 姉妹都市交流の一環で来たこと、明日演奏会があること等を話していると、彼も来たいと言い出した。 是非来てくれー、と言ったら・・・なぜか袋一杯のキャンディをくれた。ずいぶん気前がいいねえ。 これでお土産をひとつゲットだ(笑) |
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34thまで来ると、もうすっかり住宅地。 そこに突然現れたのが「Music Millenium Classic」。 文字通り、クラシック関係のLP・CDの専門店だ。 |
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この店の辺りはすっかり住宅地。アメリカのホームドラマに出てきそうな家ばかりだ。 平屋建てが多いのは、土地があり余っている証拠なんだろうか。 やっぱ広いねえ、大陸は。 次のCD店へ行くため、今度は逆方向のバスに乗る。 どうやら、目的地はこの路線の終点らしいので、窓の外の様子をゆっくり眺めながらバスに揺られる。 バスを降りて、目的のCDショップへ歩いて向かったのだが・・・。 ブティックやお菓子屋さんなど、オシャレな店が多くてオレにとっては長居しづらい場所であった・・・。 ここですれ違う人たちは、だいたいカップルか女の子同士。 男一人で歩いているのはオレくらいだ。なんだか気恥ずかしいなあ・・・。 それでも、いい香りにつられて屋台で買った「クレープが乗っかったジェラートのようなもの」は美味かった。 そんなものを食べながら一人で歩く様子は、もっと恥ずかしいに違いない(笑) |
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逆方向のバスを待ちながら街並みを撮影。 不意に視界に飛び込んできたのは・・・。 長〜い車だ。ちゃんと曲がれるんだろうか。 |
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やがてもうひとつの「Music Millenium」へ着いたのだが、入り口がわかりにくい。 間違えて同じ建物の別の店に入ってしまったのだった・・・ しかもそこは、いきなりランジェリー売り場。予想外の光景に、ちょっと面食らってしまった。 こちらの「Music Millenium」は、売り場面積は広いが品揃えはさっきの店に遠く及ばない。 どうやら無駄足だったようだ・・・。 せっかく来たので辺りをうろついてみたが、まあ、特に面白そうなものは見当たらなかった。 これ以上ここにいても仕方ないので引き返して行くと、その途中でGA嬢に遭遇。 今日になって札フィルの人たちと会うのは初めてなので、ちょっと嬉しかった。 彼女たちはサタデーマーケットに行ったらしいが、大したことはなかったらしい。行かなくてよかったー。 荷物が邪魔になってきたので、一度ホテルに戻ることにした。 バスで帰ろうとも思ったが、せっかく単独行動をしているのだし、気ままに歩いて行くことにした。 |
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場違いなエリアに踏み込んでしまった割には、 得るものが無かった2ヶ所めの「Music Millenium」。 |
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途中にドラッグストアやリサイクルショップがあったので、寄ってみた。 ドラッグストアには日本と同様、いろいろなものが売られていた。 SAFEWAYにはなかったお菓子があったので、お土産用にいくつか購入。 「Super Extreme Sapliment」という怪しいキャンディがあったのだが、値段が高かったので断念。 何が入っているのだろう。すっごく気になる・・・。 リサイクルショップでは、クリスマスセールで盛り上がっていた。 ツリーにつけるような飾りがワゴンで大量に売られていたが、その中には信じ難いものが混じっていた。 ・・・フセイ○人形(爆) 今思えば、写真に撮れなかったことが悔やまれてならない。 |
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ホテルに荷物を置いた後は、今のうちにお土産を買いに行く。 途中で、すぐ近くに小さい楽譜店があったのを思い出した。 行ってみると、ちょっと面白そうな曲を発見。20ドルほど買ってみた。 土産物は、「MADE IN OREGON」という、前回もお世話になった典型的な物産店で購入。 今回も、チョコレートをメインにお土産を買う。ポストカードも数枚購入。 オレは今、2つの職場を兼務している。つまり、買わなくてはいけないお土産がそれだけ多いということだ・・・。 自分用のお土産も忘れない。3年前に食べた、思い出のクラムチャウダーの缶詰があったので2缶購入した。 全部合わせて約80ドル。店員のおねーさんが、クリスマスカードをサービスしてくれた。これもお土産だな(笑) ブラブラしていると、ゆ〜ちょと団長がやってきた。 本日遭遇した団員は、これで4人。ほかのみんなは、どこで何をしているんだろう? |
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今日は現地のプロオケ、オレゴンシンフォニーの演奏会がある。 夜7時半開演だが、ちょっと疲れたのでホテルで休憩。 起きると・・・ちょうど開演時間!?うわあ、寝すぎた! 慌てて演奏会場に行ったのだが、開演後はチケット売り場が閉鎖されてしまうらしい。 チケットを買えず、途方に暮れていると・・・後ろから呼ぶ声が。 振り返ると、そこには正装した初老の紳士が立っていた。 彼は「May I Help you?」と言いながら、一枚のチケットをオレに差し出してくれた。 要らないチケットを売ってくれるのかと思い、値段を聞いたのだが・・・お金はいらないとのこと。 本当にありがたい。何度もお礼を言って、会場へ入った。 ロビーと客席はガラス張りで仕切られているだけなので、中に入れなくても音は良く聞こえた。 外で聞いている限りでは、弦楽器が良く聞こえるオケだな〜、という印象を受けた。 |
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ガラス越しに撮ってみた一枚。 遅れて来て、ホール内に入れなくても楽しめるのがうれしい。 |
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2曲目の「パガニーニの主題による狂詩曲」から中に入ることができたのだが・・・。 席番を見ると、1階席後ろのど真ん中。結構いい席ではないか。チケットには31.50ドルと書いてあった。 さっきの紳士、こんないい席のチケットをタダでくれたなんて・・・。 どうせ中に入れなかったんだから、もっときちんとお礼をすればよかった。かなり後悔。 「パガニーニの主題による狂詩曲」はピアニストが情熱的で、とてもいい演奏だった。 場内もスタンディングオベーション。総立ちだ。 拍手の音圧が、確かに日本人のそれとは違う。ずいぶん前に先生が言っていたことを思い出した。 休憩時間、BAN氏やきむきむたち札フィル関係者と出会った。 今日は彼らは動物園に行ってきたらしい。そういう選択肢もあったかー。会わなかったわけだ(笑) 彼らは左端の20ドルの席で聞いているらしい。さっきの紳士には、本当に感謝である。 いよいよ、後半。楽しみにしていた「エニグマ変奏曲」だ。 この曲を聞いていると、トロンボーンセクション上手さが良くわかる。 特に典型的なアメリカンスタイルの主席Trbは、メチャメチャ上手かった。 そして何より素晴らしかったのは、弦楽器(特にヴィオラ)。 札幌ではなかなか聞けないような、実にいい音を出していた。 特に「ニムロッド」には感動してしまった。本当に涙が出てしまったほどだ。 是非とも、このオケでマーラーなんかを聞いてみたいものだ。 トロンボーンがやりたい放題の終曲も、最高だったが(爆) 終演後はアンコールもなく、拍手もあっさり終わってしまった。 個人的には、ラフマニノフよりも断然よかったと思うのだが・・・。 それだけ聴衆がハイレベルな音楽を要求しているってことなんだろうか。 |
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休憩中のホール内にて。かなり立派なホールだ。 2階席にも行ってみたかったなあ。 |
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とても気分良くホテルに帰り、SAFEWAYで買出しをして部屋で飲み始める。 ここ数日で、ビールと白カビ系チーズをどれだけ消費したことか。何といっても安いからねえ。 明日は大事な本番なので、日付が変わる前にお開き。 いつものメニューをこなして、爆睡。 |
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